2019年1月18日午前9時50分に、鹿児島県のJAXA内之浦宇宙空間観測所から、イプシロンロケット4号機が打ち上げられた。このロケットには、小型実証衛星1号機(RAPIS-1)と、超小型衛星3機、キューブサット3機の計7機の人工衛星が載せられていて、それらの衛星はすべて正常に分離された。イプシロンロケットは初号機から4機連続で打ち上げに成功。また、今回は、イプシロンロケットにとって、初めて複数衛星の打ち上げを成功させたことになる。
RAPIS-1は、宇宙機向けの部品や機器の宇宙実証試験をするための人工衛星で、大学や研究機関から提案された7つの部品や機器が搭載されている。これから宇宙空間でそれらの機器や機器の実証試験が実施される。通常、宇宙空間での実証実験は、人工衛星をつくらないと実施できない。部品や機器のレベルでは、そのような機会をつくることはできないのだが、今回は「革新的衛星技術実証プログラム」の一環として、部品や機器の単位で宇宙での実証実験のできる唯一の機会が提供された。地表を高精度で観測し、農業などに活かす「ライズサット」、2020年春に世界初の人工流れ星の生成を目指す「ALE-1」などの超小型衛星やキューブサットも革新的衛星技術実証プログラムで選定されたものだ。(荒舩良孝)