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2025年9月の星空

 9月の夜空は、夏の星座は西の空に移り、代わって東の空には秋の星座が広がります。夏から秋の天の川が南西の地平線から天頂を通って北東の地平線へと続いています。南東の空には土星が輝き、控えめな秋の星座に彩りを添えます。
 9月8日、日本全域で約3年ぶりの皆既月食が見られます。午前1時27分ごろ、部分月食が始まります。2時30分ごろに、月は地球の本影に完全に入り込み、月は赤銅色に変わり皆既月食が始まります。3時53分には皆既が終了し、月は地球の本影から抜け出し元の姿にもどっていき、4時57分ごろ部分月食がに終了します。月食進行の時刻は全国で同じですが、空が明るくなり始める時刻や月が沈む時刻は観測地によって異なるため、札幌や東京では部分月食の途中で空が明るくなってきます。那覇では空が暗いうちに部分月食が終了します。
 9月19日と20日の夜明け前の東の低い空で、金星とレグルスが接近して輝き、さらに細い月が加わり、にぎやかな光景となります。午前4時半には空が少し明るくなってきますので、このころ眺めるのがもっともおすすめです。東の空の見晴らしの良い場所で見るようにしましょう。
 約16年ぶりに環がほぼ見えなくなり話題となった土星ですが、9月22日に衝をむかえ観測の好機となります。土星は日没のころに東の空から昇り、ほぼ一晩中観測可能です。
 また、9月22日にニュージーランドなどで部分日食が見られます.南氷洋上ではもっとも大きく欠けて見えますが.ニュージーランド南島南端部にあるインバーカーギルでは食分が0.795の大きく欠けた太陽が見られます。

同じ星空が見える時刻

9月上旬:22時ごろ
9月中旬:21時ごろ
9月下旬:20時ごろ

星座図の見かた

図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表します。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます(この図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています)。
この図では、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

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