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2025年8月の星空

 8月の夜空にはベガ、アルタイル、デネブが形作る夏の大三角が輝きます。天の川は南の地平線から始まり、夏の大三角を通って、北東の地平線へと流れています。東の地平線上には土星が姿を見せ、早くも秋の星座が輝いています。
 8月11~13日の未明の東空で、-4.0等級で明るく金星と、-1.9等で輝く木星が接近して、美しい光景を作り出します。最接近は8月12日明け方03時37分です。金星と木星の離角0°.86(満月約2個分)まで接近し、その姿は肉眼でも双眼鏡でも楽しめます。
 8月13日早朝の5時にはペルセウス座流星群が極大となります。観望は12日夜から13日明け方がもっとも良いでしょう。12日の20時ごろ、月齢18の月が地平線から昇り、それ以後空を明るく照らします。月夜では、肉眼による暗い流星の検出がむずかしくなりますが、明るい流星は問題なく観測できます。
 8月16~17日にかけて、プレヤデス星団の食が起こります。東京では16日22時半ごろ、下弦の月がプレヤデス星団に接近したまま地平線に昇り、その後プレヤデス星団食が始まります。午前2時30分ごろプレヤデス星団食が終了します。プレヤデス星団食は日本各地で見られますが、南の地域ほど月がプレヤデス星団内に大きく入り込んだ状態で地平線上に昇ってくるので、観測条件は良くないでしょう。
 8月20~22日の日の出前の東の空で、月が木星、金星、水星に次つぎに接近します。20日の明け方には、3惑星の中でもっとも東の空高く輝く木星に、月齢約26の月が4°.5まで接近して輝きます。21日には月齢27の月が金星から約6°の位置で輝き、22日には月齢28の月が水星から約3°.5の位置で輝きます。

同じ星空が見える時刻

8月上旬:22時ごろ
8月中旬:21時ごろ
8月下旬:20時ごろ

星座図の見かた

図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表します。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます(この図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています)。
この図では、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

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