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2025年11月の星空

 11月は晩秋の季節です。朝の空気は冷たく澄み、冬に向かっていることを教えてくれます。
 夜空では、秋の大四辺形やカシオペヤ座のWが頭上近くに輝き、東の空には早くも明るい冬の星座が姿を見せ始め、にぎやかさを増してきています。そこに-2等級の木星が加わり、一層のにぎわいを示しています。
2025年11月の天文現象で注目したいのは、まず、11月6日~7日に起こるプレヤデス星団(すばる)食です。11月6日23時30分~7日2時30分ごろに、満月直後の月がプレヤデス星団の星ぼしを次々に隠すプレヤデス星団食が起こります。これは、今年3回目のプレヤデス星団食で、次回は12月31日から2026年1月1日にかけて起こります
 11月18日午前3時ごろ、しし座流星群が極大をむかえます。今年は観測条件が最良となっています 。極大時に月光の邪魔はなく、1時間に約20個の流星が見られると期待されます。加えて、1699年に形成されたダスト・トレイルが18日午前4時~8時ごろに地球に接近するとの予測があり、この時間帯に流星数が増加する可能性もあります。
 11月21日には、 おうし座で天王星(5.6等)が衝をむかえます。天王星は日没のころに東の空に昇り、真夜中に南の空高く輝き、日の出のころに西の地平線に沈みます。そのため、一晩中、観望できます。
 11月24日には、土星の環の準消失があります。土星は環を持つ惑星として知られていますが、2025年3月24日から5月7日にかけて、この環が16年ぶりに消失して見えました。11月24日には、地球から見た土星の環の傾きはわずか0°.37となり、再び土星の環がほぼ消失します。土星は19時ごろに南中し、南の空高く1輝きます。極細の環を持つ土星の姿を見る今期最後のチャンスとなるでしょう。次回の土星の環の消失は約15年後です。

同じ星空が見える時刻

11月上旬:22時ごろ
11月中旬:21時ごろ
11月下旬:20時ごろ

星座図の見かた

図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表します。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます(この図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています)。
この図では、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

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