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2023年6月の星空

 6月21日は夏至です。盛夏を前に、日本各地は南の地域から順に梅雨入りし、約1ヵ月間は雨の日が多く、晴天の少ない時期となります。梅雨前線が北上したり南下したりしながら日本列島にかかり続け、星好きにはつらい時期です。ときおり、梅雨の合間に星空が顔を見せると、星空は春から夏へと季節が進んでいて、驚かされるでしょう。
 6月の宵の西の空には春の大三角や春の大曲線が輝き、一方、東の空には夏の大三角が輝きます。春の星座の中では真っ先に空に昇り、春の訪れを告げたかに座は今、西の空低くなり、春の空でうねっていた巨大なうみへび座は頭部が西の地平線に隠れようとしています。替わって、南東の空には、さそり座が全身を見せ、夏の訪れを高らかに告げています。
 実は、このころの空には、しし座のレグルス、うしかい座のアルクトゥルス、おとめ座のスピカ、さそり座のアンタレス、こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブという7個の1等星が輝き、冬の星空に負けない数の1等星が見えています。今年はそこに、まばゆい煌めきを放つ金星が加わり、雨雲の上にある星空はにぎやかです。

同じ星空が見える時刻

6月上旬:21時ごろ
6月中旬:20時ごろ
6月下旬:19時ごろ

星座図の見かた

図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表します。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます(この図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています)。
この図では、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

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