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2025年7月の星空

 7月は梅雨の後半にあたり、じめじめした雨の季節も終わりが見えてきます。梅雨が明ければ夏も本番となり、晴れた暑い日々が訪れます。日本の夏は湿度が高いので、夜は露が降りることが多くなりますので、星の観察を長時間行なう際には、身体が冷えないように注意しましょう。また、天体望遠鏡やカメラのレンズにも短時間で露が付きやすい時期なので、ヒーターの用意が必要です。
7月の夕空に輝く惑星は火星と、上旬のみ水星が見られますが、土星・天王星・海王星は深夜に東の空に昇り、金星と木星は明け方の空に輝きます。
 7月は金星に注目しましょう。7月13日明け方3時ごろの東の空で、おうし座の右目に輝くε星と金星が離角18′(満月の直径の約2/3)まで接近して輝く姿が見られます。実は、2つの星の最接近は12日夜22時45分ごろで離角は13′でしたが、金星の出は13日1時50分ごろのため、観望するなら少し金星が空高くなり、天文薄明が始まる3時ごろがおすすめです。 7月14日には金星がおうしの左目のアルデバランに接近します。金星とアルデバランの離角は3°09′28.4″(満月の直径の約6倍)です。7月22日の明け方の東の空では、-4.0等で輝く金星に月が接近、地平線近くに木星とで織りなす、美しい光景が楽しめます。
 7月31日には、みずがめ座δ南流星群とやぎ座α流星群の2つの流星群が極大をむかえます。みずがめδ南流星群は1時間に15個くらい、やぎ座α流星群の流星は、1時間に3個程度流星が出現します。月は22時ごろに沈み、両方の流星群とも輻射点は21時前に地平線上に昇っているので、月没後から明け方までが絶好の観測条件となります。

同じ星空が見える時刻

7月上旬:22時ごろ
7月中旬:21時ごろ
7月下旬:20時ごろ

星座図の見かた

図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表します。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます(この図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています)。
この図では、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

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