アートリップ入門

認知症のうつ・イライラを改善する対話型アート鑑賞プログラム

著者: 林 容子

定価(税込)2,200円

発売日2020年08月05日

ISBN978-4-416-52060-4

認知症のうつ・イライラを改善。

内容

アートリップとは、認知症の方とそのご家族、 介護士が一緒にアートを見つめて、 気付いたこと、感じたことを自由に話し合うプログラムです。

 

一つの質問が発見を生み、認知症の方が自ら話し始める。
そして、本人もご家族も想像しなかった会話に発展することもしばしば。
活き活きとした姿に、「昔のお母さんの顔になった」と涙を流すご家族も多くいます。

 

現在、アートが人々の健康や治療に与える好影響が、世界中の医療・介護の現場で注目されています。
各研究では、アート鑑賞が認知症の人の記憶、感性を呼び起こし、QOL(Quality of Life)向上にも効果があると証明されてきています。

 

[科学的根拠]
本書の著者・林容子氏も参加した国立長寿医療センターの調査では、アートリップを体験した方の多くが、うつ症状が軽減、QOLが向上されたという結果が出ています。さらに、世界10か国が参加している国際研究でも、「参加型アート」がウェルビーイング(幸福度)、QOL(生活の質)、さらに身体的健康も向上させることが証明されました。

 

本書は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)ではじまり、世界に広がりを見せている「対話型アート鑑賞プログラム」とはどのようなものなのか、また、日本のアートリップではどのような効果が出ているのかを紹介します。
高齢化が進む日本で、医療・介護現場においてアートが果たす役割に光を当てます。

著者紹介

林 容子(ハヤシ ヨウコ)

一般社団法人アーツアライブ代表理事。
国際基督教大学、米国デューク大学を経て、コロンビア大学大学院にて、芸術経営学で日本人初のMFA(芸術学修士)を取得。
帰国後はキュレーターとして国内外のアートプロジェクトの企画運営に携わったのち、一般社団法人アーツアライブを立ち上げ、認知症当事者を含む高齢者を対象としたアートプログラムや、ビジネスパーソンのためのアートを活用した企業研修を行う。
尚美学園大学大学院芸術情報研究科准教授。一橋大学大学院、武蔵野美術大学講師。

書名 アートリップ入門

書名(カナ) アートリップニュウモン

著者 林 容子

判型 A5

ページ数 144

序章 ある日のアートリップ

 

第1章 アートリップの7つの特徴
1 参加者が心から安心して、リラックスできる時間と空間
2 参加者の発するすべての言葉をそのまま受け止めるということ
3 その人の能力を最大限に生かしたプログラムであること
4 脳のあらゆる部位を刺激する活動であること
5 美術館というハレの場、美術という特別なもの
6 絵の前ではすべての人が平等である
7 誰でも成長していけるプログラムであること

 

第2章 アートリップが起こした変化
・自由な感じ方を共有できる場所は居心地がいい(夫・町田克信さん)
・こういう感性があるのかと発見できることも家族としてうれしく思う瞬間です(妻・町田直子さん)
・夫は認知症になってより人間味あふれる人になりました(夫・杉本欣哉さん 妻・杉本智穂さん)
・一枚の絵が若い頃のお父さんを連れてきてくれた(父・白井治さん 娘・飛座治美さん)
・アートリップのみなさまへ~草野直子さんのお手紙より~(娘・草野直子さん 父・下村幸雄さん 母・下村悦子さん)
・笑顔にしてくれてありがとう(グループホーム たんぽぽの郷 施設長 豊住美枝さん)
・患者様のいい時間を一緒につくりたい(よみうりランド慶友病院リハビリテーション室 室長 佐藤雄也さん)

 

第3章 アートは認知症に効果があるのか
・認知症の方のQOL向上には医者よりアーティストが必要(ケース・ウエスタン・リザーブ大学 神経学教授 ピーター・ホワイトハウス)
・認知症の危険因子「うつ」の改善に効果あり! アートと認知症予防について(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター センター長 島田裕之)

 

第4章 アートリップのはじまり
・対話型アート鑑賞プログラムとの出合い
・日本で初めてのアートプログラム
・日本でプログラムを実施する壁
・アートの旅の案内人「アートコンダクター」

 

第5章 アートは脳のチョコレート アートと認知症の世界最新事情と今後の展望
・世界各国の美術館での事情
・すべての人がアートにアクセスできるように
・認知症とアートの関係:世界の視点から
・処方としてのアート(Arts on Prescription)

お詫びと訂正

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