最新号

アイデア No.392 2021年1月号 [別冊付録付き]

編集: アイデア編集部

定価(税込)3,111円

発売日2020年12月10日

スマホやSNSなどデジタルなコミュニケーションには欠かせない文字。そのデザインの最前線を紹介します。 アイデア編集部 : 西

内容

特集:タイプデザイン・ナウ 独立系タイプファウンドリーの実践

 

企画・構成:山田和寛(nipponia)× アイデア編集部
デザイン:山田和寛(nipponia),ラディム・ペスコ,LABORATORIES(加藤賢策,岸田紘之)
協力:きむみんよん,Akira1975,劉慶

 

グラフィックデザインがツールさえあれば誰にでも実践できる表現活動になったのと同様に,それまでごく限られた職能であった書体デザイナーの仕事も,2000年代以降はデジタル環境下での制作ツールの普及により門戸のひらかれたものとなった。

 

特集を通じて紹介するのは,10組のデザイナー/ファウンドリーたちだ。

活動拠点は欧州,中東,アジアとさまざまだが,フリーランスの書体デザイナーとして活動する人や,自身のファウンドリーを立ち上げた人,デザイン制作のなかで個人で書体デザインにも取り組む人など,いずれも大手ベンダーによる書体制作とは異なる現場で実践を続けている。

 

特集の前半ではラテンアルファベット圏以外のデザイナー/ファウンドリーを中心に取り上げ,各国での書体デザインとその普及,使用をめぐる状況を,虫の目から捉え直すことを試みた。

また,後半では,2020年で自身のファウンドリーの10周年を迎えた書体デザイナー,ラディム・ペスコの仕事を振り返り,従来の書体デザインの枠にとらわれず,さまざまな協働のなかでオルタナティヴな活動を続ける書体デザイナーの実践を紹介していく。

ここだけの話

スマホやSNSなどデジタルなコミュニケーションには欠かせない文字。そのデザインの最前線を紹介します。

 現在、デザインの世界で普及しているタイポグラフィ文字のデザインの技術理論は、アルファベットを用いるヨーロッパ諸国英語圏の国々を中心に体系化されたものです。

 わたしたちが書籍や雑誌の編集で必要とする日本語組版のルールも、欧文の組版ルールをベースに考えられたものが一般的です。

 

 

 しかし、近年では英語だけでなく、世界各国の言語を平等に扱うことがグローバルスタンダードとなるつつあります。それは思想的なことだけでなく、デザインのうえでも同様で、母国語と英語を並置したり、数ヵ国の言語が同じ平面にレイアウトされる機会が増えています。インターネットの世界でも、各国語対応のWEBサイトに出会う機会が多くなっていると思います。

 

 

 そうした背景から、いま、タイプデザインの世界では、数多ある欧文フォントに適した各国語のフォントの制作や、数カ国語がならべて使われることを想定したタイプデザインの開発が進められています。

 

 今回の特集では、そうしたタイプデザインの現場で活躍するタイプデザイナーたちを紹介しています。

各国語の書体デザインが統一された多言語フォントファミリー、金剛黒体(ダイナフォント)
図版出典:https://www.dynacw.co.jp/business/embedded_DynaFont.aspx

カジャン・アベリアン(debakir)の書体見本

世界各国のタイプデザイナーたちと共同でつくり上げた特集誌面

 誌面では、10組のタイプデザイナーを紹介していますが、日本はもちろん、ドイツ、香港、台湾、タイ、ロンドン、チェコ、レバノンなど、世界各国のタイプデザイナーが参加しています。

 

 そして、タイプフェイスを販売・配布する際に用いる書体見本帳を各自に作成してもらい、メールインタビューとあわせて掲載しました。バラエティ豊かな書体を目で楽しみ、制作の背景を知れる内容になっています。

世界時計が手放せなかった編集作業

 各国のタイプデザイナーとはメールでのやりとりが基本でしたが、原稿やレイアウトデータを回収するにあたり大変だったのが、締め切りの設定です。

 

 アメリカは半日以上、ヨーロッパは8時間前後、中東は4時間前後など、各国のデザイナーとはそれぞれに時差のあるなかで作業をすることになったため、メールで締め切りを伝える際には、うっかり日付を間違えて伝えないように、iPhoneの世界時計をみながら時間の設定を調整していました。(中には夜型のデザイナーもいたので余計に混乱……。)

 

 インターネットを介せば世界のデザイナーと簡単につながり、仕事をすることができますが、こういうときに、地球の広さを実感します。

 iPhoneの便利機能に心から感謝しつつ、はやく海外取材が気兼ねなくできる日々が戻ってくるといいなと思っています。

雑誌紹介

1953年の創刊以来、グラフィックデザイン、タイポグラフィを主軸に、古今東西のデザインの状況を世界にむけて伝え続けるデザイン誌。毎号異なる仕様とハイクオリティの印刷により最先端のヴィジュアルカルチャーを紹介しています。専門性・資料性の高いコンテンツに加え、マンガ・アニメ,ゲームといったサブカルチャーにデザイン的な視点から迫る企画など、間口の広さも魅力です。

商品名アイデア No.392 2021年1月号 [別冊付録付き]

商品名(カナ)アイデア ナンバー392 2021ネン1ガツゴウ ベッサツフロクツキ

編集アイデア編集部

判型A4変(縦297mm×横225mm)