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アイデア No.398 2022年 7月号

編集: アイデア編集部

定価(税込)3,300円

発売日2022年06月10日

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ウェブデザイナー/グラフィックデザイナーの田中良治さんの約20年の仕事をまとめた特集号。 アイデア編集部 : 西

内容

2000年代初頭、インターネットを介して相互に働きかけられるオンラインメディアが生活に浸透していく中、田中はそのキャリアをウェブデザイナーとしてスタートし、コンピュータとテクノロジーを使って多様なデザインを編んできた。

 

田中個人と、主宰するセミトランスペアレント・デザインの活動領域は多岐にわたり、田中のことをグラフィックデザイナーと認識する人もいれば、ウェブデザイナーやメディアアーティストだと考える人もいる。それは田中が、媒体や発表形態にとらわれずに作品づくりを展開してきたからだろう。

 

それらの作品を視覚的に結びつける派手さや、厳格なスタイルはないものの、作品それぞれが共通する方程式の解であるかのように、その営みのどこかに田中の気配を感じさせるデザインの根拠がある。その根拠を生み出すキーワードは「時間軸」だ。そして、田中が意識する時間軸は「文脈」とも言い換えられる。

 

本特集では田中良治が手掛けてきた多様な作品群を、グラフィックデザイン・ウェブデザイン・インスタレーションアート・展示企画と、その形態によって分類し、カテゴリーごとに時系列で配置した。収録した作品のセレクトは田中自身の手による。1枚1枚の紙の上に作品を並列に配置し、 田中の創作に係るテキストを交えることで、過去と現在の田中の仕事を接続し、カテゴリーを超えて一本の帯となった、田中が志向してきた「時間軸をもったデザイン」が立ち現れることを目指した。

 

 

★★★ZOOM用バーチャル背景画像★★★

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ここだけの話

いちどハマったら抜けられない、モジュラーシンセの沼

みなさんは「モジュラーシンセサイザー」をご存知でしょうか?

 

電子音楽などの世界で音の加工・編集に使われるシンセサイザーの機能を切り分けて、個別に組み合わせ可能なモジュールにしたものが今号の第二特集で取り上げるモジュラーシンセサイザー(モジュラーシンセ)です。

 

モジュラーシンセサイザーの誕生は60年代に遡りますが、2010年頃から新しいタイプのモジュールを製造販売する若いメーカーの参入により、アメリカ、ヨーロッパを中心に世界的な盛り上がりを見せています。

 

誕生当初はコアなユーザーのための機材でしたが、現在ではメジャーなミュージシャンが音づくりに用いたり、女性のモジュラーシンセアーティストなども登場しています。

ひとめ見たら忘れられない謎めいたビジュアル

そうしたリバイバルの理由のひとつが、モジュラーシンセの特徴的なビジュアルにあるでしょう。

 

金属のプレートの上に、ツマミやジャックが並んでいるよな医療機器的なインターフェイスが特徴ですが、近年はより自由なデザインのモジュールがたくさん発売されています。

 

 

また、モジュールの操作は電圧の流れるパッチケーブルによって行いますが、ケーブルのカラーリングのバリエーションが豊かなことも特徴でしょう。本来は操作の際に使い分けができるように配慮されたものですが、カラフルなケーブルが蜘蛛の巣ように張り巡らされた様子は圧巻です。

 

 

モジュラーシンセには縦横の幅に共通の単位があるので、メーカーのちがうモジュールでも、上の写真のようにラックに入れて組み合わせて使うことができます。

 

特集では、これらのモジュールの機能やデザイン面での工夫などを観察・研究していきます!

 

ぜひモジュラーシンセの沼に足を踏み入れてみてください。

雑誌紹介

1953年の創刊以来、グラフィックデザイン、タイポグラフィを主軸に、古今東西のデザインの状況を世界にむけて伝え続けるデザイン誌。毎号異なる仕様とハイクオリティの印刷により最先端のヴィジュアルカルチャーを紹介しています。専門性・資料性の高いコンテンツに加え、マンガ・アニメ,ゲームといったサブカルチャーにデザイン的な視点から迫る企画など、間口の広さも魅力です。

商品名アイデア No.398 2022年 7月号

商品名(カナ)アイデア ナンバー398 2022ネン7ガツゴウ

編集者名アイデア編集部

判型A4変(縦297mm×横225mm)

■第1特集
田中良治 光るグラフィック
企画・構成│田中良治×アイデア編集部
デザイン│LABORATORIES(加藤賢策、守谷めぐみ)
協力│Semitransparent Design(柏木恵美子、有本誠司、金子拓史、郡司和也、竹久直樹)

 

【序文】田中の時代 文:永原康史

 

Graphic Design

 

【インタビュー】田中良治 半透明な思想とデザインの20年 聞き手:萩原俊矢

 

【鼎談】雑談を続けて 渋谷慶一郎、新津保建秀、田中良治

 

Exhibition

 

【寄稿】光とグラフィックの習合 文:gnck

 

【綴じ込み冊子】EVERYTHING BUT THE INTERNET 文・デザイン│田中良治

 

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■第2特集
モジュラーシンセのデザイン―その観察と記録
企画・構成│SO・アイデア編集部 監修│Rintaro(Clockface Modular)
デザイン│SO(橋詰宗) 撮影│青柳敏史 協力│Kenichi Takagi、Z_Hyper

 

観察の前に 文:Rintaro

 

観察と記録
基本|コンパクト・モビリティー|デジタル・プログラマブル|クローン・インスパイア|DIY・オープンソース|グラフィカル|背面|パフォーマティブ|エクストリーム・ユニーク

モジュラーシンセサイザーの機能と基本操作 文:Rintaro

 

モジュラーシンセサイザーの歴史 文:Rintaro

 

【インタビュー】Tony Rolando(Make Noise)
流れるままをかたちに 有機的なデザインが生むコミュニケーション
聞き手:SO、Rintaro、アイデア編集部 通訳:きむみんよん

 

〈実践編〉モジュラーシンセのパッチングと音づくり
解説:Rintaro 聞き手:アイデア編集部

 

【連載】批評とコンテクスト 第2回:批評の文脈
文:イエン・ライナム 翻訳:山本真実

 

【Book Review】Johanna Drucker “Inventing the Alphabet”
文:ジョシュ・ベルソン 翻訳:山本真実

 

新刊紹介

 

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