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フローリスト 2023年12月号 [特大号 別冊付録付き]

編集: フローリスト編集部

定価(税込)1,210円

発売日2023年11月08日

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12月号恒例のクリスマスリース特集に、今年はお正月飾りも加わりました。それぞれの基礎知識も解説! フローリスト編集部 : 久保

内容

【第一特集】
今年のクリスマスこそ
リースでゲストを迎えたい!

 

この数年は控えめだったクリスマスムードが、
今年は賑わいを取り戻し、お客様を招いてパーティを催す人も多いはず。
ドアやインテリアを彩るのは、もちろんクリスマスリース!
クラシカルなタイプから独創的なものまで、お花屋さんが制作したリースや作り方を紹介します。

 

【第二特集】
個性が光る!
お花屋さんのお正月飾り

 

お正月飾りは量販店でも販売されているけれど、
ひと味違うお飾りを探している人のために、
フラワーデザイナーが作るお飾りと作り方を掲載。
新年に家々を訪れる年神様をお迎えする「しめ飾り」の基礎知識も解説する。

 

【Interview】
「花のある自然で美しい暮らし」をテーマに
寄せ植えに特化した、花と暮らしのセレクトショップ
アトリエ華もみじとブリコラージュフラワー

 

「アトリエ華もみじ」オーナーの小森妙華さんは、根つきの植物を組み合わせて、
野の花をそのまま切り取ったような寄せ植え「ブリコラージュフラワー」を提案。
ブリコラージュフラワーに込められた思いから、ブリコラージュフラワーのテクニックを用いたハボタンリースの作り方までをご紹介します。

 

■特別付録

2024年フラワーカレンダー

 

★★★ZOOM用バーチャル背景画像★★★

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ここだけの話

「衣・食植・住」展で知る稲藁のチカラ

eatripの野村友里さんとthe little shop of flowers(リトル)の壱岐ゆかりさんが企画した展覧会「Life is beautiful : 衣・食植・住 “植物が命をまもる家となり、命をつなぐ食となる”」

 

12月号の壱岐さんの連載でも紹介していますが、取材時に私はコロナに罹患してしまい参加できず……校了後にようやく観にいくことができました。10月29日(日)までだったので、展覧会は終了していますが、私なりに感じたことを書き残しておこうと思います。

 

 

本展のテーマは、日本人の食であり、かつての住まいや生活道具に活かされていた「稲藁」。藁で作られたしめ縄飾り草履かごなどに加え、藁でできた小屋も展示され、中に入ることができました。床に敷き詰められた藁の上に横たわると、ふんわりと心地よく、なぜか懐かしい藁のにおいに包まれます。鳥の巣のような藁の小屋は、茅葺き職人の相良育弥さんの手によるものです。

 

 

茅葺き屋根の「茅(かや)」とは何か知っていますか?

 

茅とは屋根に使われてきた植物の総称で、代表的なものにススキやヨシ、稲藁などがあります。それらを用いて葺いた屋根を「茅葺き」と呼び、そのバリエーションとして、稲藁を使って葺いた屋根を「藁葺き屋根」と呼ぶそうです。この違い、恥ずかしながら、私はこの展示で知りました。

 

藁葺き屋根の藁は、時の経過とともに微生物が住みつき、葺き替える頃には畑の肥料になるそうです。まさに循環していますね。土壁も土と水に藁を混ぜて発酵させることで強度を増すらしく、藁が日本人の住まいに欠かせない材料だったことがわかります。

会場の内と外で日本の暮らしに思いを馳せる

藁でできた小屋の前には大きなスクリーンがあり、稲を育てる家族、藁を綯ってしめ縄飾りを作る職人、茅葺き屋根の葺き替えの様子などが流れていました。

彼らのまわりには稲がそよぐ水田があり、昔ながらの日本の風景がありました。

 

本展でもっとも感動したのはその美しさです。

 

稲を育て、食に道具に活用することは日本の美しい風景を守ることなのです。茅葺き屋根の日本家屋はすべて植物からできており、朽ちても自然に還ります。

 

 

本展の会場は東京・表参道のGYRE GALLERY。原宿駅から会場へ向かう途中にある神宮前交差点は、再開発の真っ只中。ガラス張りの巨大なビルが建てられようとしています。その裏には、eatripとリトルが入る一軒家があり、そのビルが大きな影を落としています。

 

新宿や渋谷に比べて低層の建物が多く、並木道がシンボルとなっている表参道や神宮外苑も再開発の波にさらされています。すでにある建物を壊せば残るコンクリートの塊はどこに行くのでしょうか?100年もの長きにわたり大地に根を張る大木が伐採されたら、景観も地盤も変わってしまうでしょう。

 

 

友人から「実家の茅葺き屋根を維持するには莫大な費用がかかる」という話も聞き、茅葺き屋根があるような情景を守ることは難しいのだと思います。

 

それを都会に求めるわけではないけれど、かつて日本にそんな美しい暮らしがあり、今なお育んでいる人たちがいることを知るだけで、都会の景色が違って見えます。

 

「衣・食植・住」展は会場を出た後にも、過去、現代、未来に思いを巡らす展示でした。

雑誌紹介

1984年創刊。花店の今を伝える花のアートとビジネスの情報誌。毎号、全国各地にある注目の花店を取材し、ブーケ、アレンジメントなどの最新トレンドや個性あふれるフラワーデザインを紹介します。第一線で活躍するフラワーデザイナーのテクニックも丁寧に解説する。普段知ることができない産地の情報も充実。花店関係者のみならず、将来花の仕事に就きたい人、花き業界の人、日常のなかで花を飾ることを楽しみたい人にとっても必携の情報が満載です。

商品名フローリスト 2023年12月号 特大号 別冊付録付き

商品名(カナ)フローリスト 2023ネン12ガツゴウ トクダイゴウ ベッサツフロクツキ

編集者名フローリスト編集部

判型AB

◎第一特集
今年のクリスマスこそ
リースでゲストを迎えたい!

 

フラワーベースに合わせて個性を楽しめるリース
BLÄTTER/bulb/michiko/スケカワミワ/前嶋 綾/knospe
NUR flower/Tida Flower/CHELBAN/mugihana
HANAGRA -花蔵-/日花朴果/OLD BANK/hvid/コトリ花店
SOUS LE GUI/olde/GiNKGO/花屋 利平/ブエン・カミーノ/uto
Atelier Blooming/Atelier Maki/JIHEI/木器花香/VALVE
PURO BLANCO/bulbus

 

フラワーベースに合わせて個性を楽しめるリース
Rock‘n’Rose 曽我部 翔

 

フロリストマイスターの橋口学さんに教わる
リースの基本
ハシグチアレンジメンツ 橋口 学

 

◎Interview
アトリエ華もみじと
ブリコラージュフラワー

 

◎第二特集
個性が光る!
お花屋さんのお正月飾り

 

自宅や個人店に映えるお飾り
フラワーショップPEPE 倉敷
HANAYASU GALLERY
marmelo

 

新年を迎える商業施設のお飾り
Massa & Artists

 

「ことほき」が稲から作る
伝統のしめ飾り

 

◎連載
見聞/渡辺礼人

 

自由な花屋リトルの事始め/壱岐ゆかり

 

花束の解剖学
ほどよいバランスの花束を作る/梶谷奈允子

 

季節の枝物/永塚慎一

 

ボタニカル・メタモルフォーシス
植物の解体と再構築/丹羽英之

 

プリザーブド・プラス/大地農園

 

使いやすさと存在価値の挑戦/Flower Vase

 

ある日のひと皿/野村友里×高橋ヨーコ

 

バラの解体図譜

 

草木育種/塩津植物研究所

 

旬花探訪/高倉なを

 

フローリスト花散歩/花福こざる

 

ハナノコエ/珠寳

 

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