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子供の科学 2020年12月号[別冊付録付き]

編集: 子供の科学編集部

定価(税込)770円

発売日2020年11月10日

今月号は「はやぶさ2」祭り! 特集記事に加え、スペシャル付録にも大注目。ノーベル賞受賞研究の解説も! 子供の科学編集部 : バッシュ

内容

★特集 地球帰還記念! おかえり はやぶさ2
小惑星「リュウグウ」に向かった「はやぶさ2」がいよいよ地球に帰還します。
今月号の特集では、これまでのミッションを振り返るとともに、カプセル回収や拡張ミッションなど、「はやぶさ2」の今後を知るべく2人の専門家を取材。
今回のプロジェクトでミッションマネージャを務めた、JAXA宇宙科学研究所准教授の吉川真先生と、長年JAXAの宇宙探査に関わってきた、はまぎん こども宇宙科学館館長の的川泰宣先生にお話を聞いてきました。

 

●別冊付録 コマンドを組み立ててミッションをコンプリートせよ! 小惑星探査すごろく
小惑星「リュウグウ」を舞台に、「はやぶさ2」が挑んだ数々のミッションをクリアしていきながら、獲得した得点を競うゲームです。
勝負のカギを握るのは「クレーター作成」カード。
動き方が書かれた「コマンドカード」を組み合わせて、より多くのミッションをクリアしましょう!

 

●2020年ノーベル賞はこれだ!
2020年のノーベル賞受賞者が発表されました。
今年は日本人の受賞とはなりませんでしたが、自然科学3分野はいずれも注目の研究ばかり。
「医学・生理学賞」に輝いた「C型肝炎ウイルスの発見」、「物理学賞」に輝いた「ブラックホールの存在証明」、「化学賞」に輝いた「ゲノム編集技術の開発」。
この3分野それぞれについて、受賞対象となった研究を解説します。

 

●第4次産業革命はもう始まっている 人工知能(AI)が今できること
新しい技術が社会の構造やしくみまで変えてしまうことを「産業革命」といいます。
実は今はまさに第4次産業革命の真っ最中!
その主役の1つは人工知能(AI)です。
みなさんが大人になるころにはどんな社会になっているのでしょうか?
そして、そんな新しい社会をつくり出すAIの技術について、2020年の締めくくりに考えてみましょう。

 

●はじめようジブン専用パソコン 最新最強、ジブン専用パソコン3爆誕!
子供の科学の物販サイト「コカショップ」で大人気の子供向けパソコンキット「ジブン専用パソコン」がリニューアル!
小型コンピューター「ラズベリーパイ」の中で最高の性能を誇る「Raspberry Pi 4 Model B」を使った新キットが誕生しました。
この「Raspberry Pi 4 Model B」はどこがスゴいのか、その特徴を詳しく紹介していきます。

ここだけの話

“地球を守る”小惑星探査

 みなさんは「プラネタリー・ディフェンス」という言葉を聞いたことはありますか?

 

 過去、地球に衝突した小惑星や彗星は多く、約6600万年前にメキシコのユカタン半島付近に衝突した巨大隕石は、鳥類を除く恐竜をはじめ、多くの生物を絶滅させるほど、地球環境に大きな影響を及ぼしました。

 

 

 こういった大規模なものの他、2020年7月2日に火球が観測され話題になった隕石など、より小規模の天体衝突も含め、天体が地球にぶつかってくることを前提に、これに備え、その衝突を回避する方法を研究するのが、プラネタリー・ディフェンスという活動です。「スペースガード」と呼ばれることもあります。

 

 「SF映画のようだ」と感じた方もいるかもしれませんが、現実に起こりうることとして、国際的に真剣な研究が行われています。そして、今月号で特集した「はやぶさ2」も、実はこのプラネタリー・ディフェンスに関わりがあることを、少しだけご紹介しましょう。

©NASA/Goddard/University of Arizona

 

 

 プラネタリー・ディフェンスでは、天体衝突を回避する方法として、映画のように天体を破壊しても意味はないと考えられており、現実的には天体の軌道を逸らす方法が有力だと考えられています。今の技術だと、探査機をぶつけて軌道を変えるというくらいしかできないそうですが、このプラネタリー・ディフェンスを目的とした「天体の軌道を変える実験」が「はやぶさ2」プロジェクトの当初では検討されていました。

 

 

 当初の計画段階では、H2Aロケットでの打ち上げが決まった際、「はやぶさ2」の他、同じクラスの探査機もう1機と同時に打ち上げることが検討されていました。

 

 先に「はやぶさ2」が小惑星に到達して観測を行い、もう1機が別のルートを通って後から到達し、ドカンと小惑星にぶつかるといった、大掛かりな衝突実験を伴うミッションが提案されていたそうです。

 

 

 最終的にはコストの問題などがあり、独立した探査機を用いる衝突実験は行われず、インパクター(衝突装置)を「はやぶさ2」に搭載し、実験が行われることとなりましたが、もしこれが実現していた場合、どのような結果が得られたのかとても気になるところです。

 

 それから、「はやぶさ2」の拡張ミッションとして予定されている目標天体「1998KY26」は、直径が約30〜40mクラスの小惑星ですが、このクラスは地球に衝突する可能性のある天体として、プラネタリー・ディフェンスを考える上で最も注目すべきクラスと考えられています。

 

 もっと小さな天体であれば、ぶつかったときの被害も小規模ですし、より大きなクラスは衝突する確率が低く、将来的にはぶつかる可能性があるとはいえ、今すぐぶつかる可能性は低いと考えられています。

 

 

 これらに対し、「1998KY26」のような30m前後のクラスは100年に1回程度、衝突する可能性があり、ぶつかるとかなり大きな被害をもたらすと考えられているため、注目されているのです。

 

 ただし、それがどのような天体なのかは今のところ誰も知りません。もしかすると小惑星リュウグウの上にあった、直径30mほどの岩のようなものが飛んでくるのかもしれませんが、そうでない可能性もあり、詳しいことはわかっていません。

 もし、このような天体について知ることができれば、衝突回避のための重要なデータが得られると推測されます。

 

 

 小惑星にはいろいろなタイプがあり、M型と呼ばれる「金属でできた小惑星」をはじめ、まだまだ多くの謎も残されています。小惑星研究の今後に一層期待しつつ、「地球を守る」プラネタリー・ディフェンスにも注目していきましょう。

雑誌紹介

1924年創刊の小中学生向け科学月刊誌。話題の科学ニュースを、どこよりもおもしろく、わかりやすく解説。宇宙、生き物、テクノロジーなど、好奇心旺盛な子供たちがわくわくする科学をお届けします。創刊以来、研究者や医師、エンジニアなど一流の人たちが子供時代に読んでいた雑誌として知られています。また、毎月工夫をこらした実験や工作を多数紹介。手を動かしてものづくりをする体験を提供しています。子供向けのプログラミング学習記事も充実。記事の内容と連動したプログラミングキットの開発も行っています。

商品名子供の科学 2020年12月号[別冊付録付き]

商品名(カナ)コドモノカガク 2020ネン12ガツゴウ ベッサツフロクツキ

編集者名子供の科学編集部

判型B5

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目次
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[別冊付録]コマンドを組み立ててミッションをコンプリートせよ! 小惑星探査すごろく

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