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子供の科学 2021年5月号

編集: 子供の科学編集部

定価(税込)770円

発売日2021年04月09日

学校では教えてくれない「土」の大研究! 睡眠&冬眠の最新研究、論理的思考力を育てる「算数パズル」も! 子供の科学編集部 : バッシュ

内容

★特集 100億人の未来を支える足元に広がる小宇宙 土の可能性
世界の人口は増え続けており、2050年には100億人に達するとの予想もあります。
人口が増えればそれだけ多くの食糧を生産しなければなりませんが、今でも飢えに苦しむ人がいるのに、私たちは100億人を養うほどの食糧を生産できるのでしょうか?
その上、植物の生育に欠かせない土が失われているという話もあり、農地があっても農作物を生産できなくなっているといいます。
そもそもよい土とはどんなもので、世界にどれくらいの種類があるのでしょう?
そこで、土を研究している森林総合研究所主任研究員の藤井一至先生に取材。
土の基本から“最強の泥だんご”のつくり方まで、土に関するいろいろなお話を聞いてきました。

 

●神経科学に残された最大の謎を解け! 眠気の正体と人工冬眠の未来
生物にとって「眠り」はとても大切なものです。
私たちヒトなどが毎日眠るときの「睡眠」と、冬越えをする生物にみられる「冬眠」。
この2つの眠りのメカニズムについて、最近わかってきたことがあります。
「どうして長く起きていると眠気が生じるのか?」、「ヒトも冬眠できるのか?」、そして「2つの眠りをコントロールできたら、どんなことが可能になるのか?」。
これらのヒミツを睡眠研究の第一人者・柳沢正史先生に聞きました。

 

●とじ込み付録 論理的思考力が身につく! 算数パズル ロジックタイル
「パズル学」の論文で日本初の博士号を取得し、日々新しいパズルを考案し続ける、パズルの専門家・東田大志先生からキミたちへの挑戦状です!
今月は、「論理的思考力」を養う算数パズルを出題します。
みなさんはすべての問題を解くことができるでしょうか!?
パズルを解いて未来に役立つ力を身につけましょう!

 

●はじめようジブン専用パソコン Google(グーグル)を使いこなして検索王になろう
インターネットには大量の情報があります。
例えば、Webサイトの数は世界で約12億ともいわれます。
そして、これだけたくさんの情報の中から、自分の手と目だけで必要な情報を探し出すのはとても難しいことです。
そこで用意されているのが、便利な「検索サービス」。
今回は、世界で最もよく使われている検索サービスである「Google(グーグル)」を例に、使い方の基本から、目的のページを見つけるための便利な使い方をご紹介します。

 

●学校でも塾でも教えてくれない 生きる技術 カセットコンロで春巻きをつくろう!
カセットコンロは「非常時の王様」です。
なぜなら、大地震などで電気、ガス、水道が使えなくなってしまったときでも、簡単にお湯を沸かすことができ、料理もできるから。
しかも、手軽に移動できるのでどんな場所でも使えます。
普段は鍋料理に使うだけだと思われがちだけど、実はとてもすごい道具なのです。
今回は、そのカセットコンロを使って、おいしくておもしろい料理をつくってみましょう!

ここだけの話

田んぼに隠された“たくみなワザ”

今月の特集では、「土」の研究者・藤井一至先生にお話を聞きました。

土というと「黒や茶色で、どこにでもある、当たり前のもの」と思いがちですが、

お話を聞いてビックリ!

 

 

世界には赤、白、黄色など、さまざまな色の土があり、

「土の色は?」と聞かれたとき、

住んでいる国や地域によってその答えが変わること、

また、必ずしも農業ができる土だけではないことを

改めて知りました。

 

 

誌面では、土のきほんからピカピカ光る泥だんごのつくり方まで、

さまざまな面を取り上げて紹介しましたが、

残念ながら掲載できなかった土のお話もたくさんありますので、

ここではその1つをご紹介しましょう。

 

 

 

さまざまな食材が手に入る日本に住んでいると、

「日本の土も肥沃なはず」と思うかもしれませんが、

実は、日本に多い「黒ぼく土」という土は、

不良土壌とみなされてきた歴史があります。

 

 

それは、日本の黒ぼく土が植物の育成に適した中性ではなく、

酸性であることが原因なのですが、

藤井先生の調査によると、場所によってそのpHの値は、

炭酸レモン水に近い数値すら検出されているそうです。

 

雨が多い地域ではどうしても土は酸性になってしまい、

そのままでは農業に適さない土地になってしまいますが、

実は日本の田んぼには、この問題をうまく解決するしくみ

隠されているのだとか。

 

 

まず、山から流れてきた水を灌漑によって田んぼに取り込むと、

水だけでなく、カルシウムなどの養分も補給されます。

 

 

これにより、粘土に含まれている酸性物質が中和され、土が中性になります。

 

 

 

また、土に吸着され、そのままでは植物に届かないリン(養分)も、

田んぼを水浸しにすることで、うまく溶け出すしくみになっています。

 

 

さらに、田んぼに水を張ったり、水を抜いたりして、土を変化させることで、

土の中で特定の病原菌“独り勝ち”することを防いでいるそうです。

 

 

 

私たちの食卓を支える日本の土が、

豊かな実りをもたらしてくれるためには

こうした“たくみなワザ”が力を発揮していたのです。

 

 

ちなみに、童話『桃太郎』で、おじいさんは山へ柴刈りに行きますが、

化学肥料が使えない時代、柴刈りで集めた小枝や草などは、

田んぼの土に混ぜ、肥料としても使われていたそうです。      

雑誌紹介

1924年創刊の小中学生向け科学月刊誌。話題の科学ニュースを、どこよりもおもしろく、わかりやすく解説。宇宙、生き物、テクノロジーなど、好奇心旺盛な子供たちがわくわくする科学をお届けします。創刊以来、研究者や医師、エンジニアなど一流の人たちが子供時代に読んでいた雑誌として知られています。また、毎月工夫をこらした実験や工作を多数紹介。手を動かしてものづくりをする体験を提供しています。子供向けのプログラミング学習記事も充実。記事の内容と連動したプログラミングキットの開発も行っています。

商品名子供の科学 2021年5月号

商品名(カナ)コドモノカガク 2021ネン5ガツゴウ

編集者名子供の科学編集部

判型B5

Pick Up!/サメの進化の歴史が変わる!? 発見! 翼のような胸びれを持つ太古のサメ
コカトピ!
コカプレ!
[特集]100億人の未来を支える足元に広がる小宇宙 土の可能性
神経科学に残された最大の謎を解け! 眠気の正体と人工冬眠の未来
欠伸軽便鉄道通信 森博嗣のトコトンものづくりライフ/大切な日々の保線作業
世界の不思議な植物/ジグザグクローバー
錯覚道/シュレーダーの階段図形 実践編
世界を変えた科学と実験/紙と水で色素を分解する!? ミハイル・ツヴェットのクロマトグラフィ
ビーカーくんがゆく/ビーカーくん、案内する!? の巻
なぜ? なぜ? どうして?
読者の写真コンテスト こんなの撮れた!
ポケデン/OKNGサイン
星空エピソード/地球に一番近い恒星に「惑星」を発見
南極観測隊おしごとREPORT/南極地域観測隊ってどんなことするの?
はじめよう ジブン専用パソコン/Google(グーグル)を使いこなして検索王になろう
学校でも塾でも教えてくれない 生きる技術/カセットコンロで春巻きをつくろう!
ベジフル新聞/春野菜で季節を味わおう!
めざせ! マスマジシャン/パスカルの定理
コドモノカガク製作所/建物のしくみがわかる 竪穴住居模型
論理的思考力が身につく! 算数パズル ロジックタイル 遊び方と解説
KoKa Scramble
ぼくの発明 きみの工夫
目次
KoKaひろば
謎解きマンガ 放課後探偵 世界の危険生物編/強くて弱いもの
[とじ込み付録]論理的思考力が身につく! 算数パズル ロジックタイル

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