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知られざる古墳ライフ

え? ハニワって古墳の上に立ってたんですか!?

著者: 譽田 亜紀子 / 監修: 松木 武彦 / イラスト : スソ アキコ

定価(税込)1,760円

発売日2021年08月04日

ISBN978-4-416-52115-1

前方後円墳と踊るハニワだけじゃない!国家誕生と古墳の成り立ち、人々の生活に迫る古墳時代を知る入門書。

内容

地味なようで派手だった⁉ 魅力満点の古墳時代に迫る入門書。

 

教科書では簡単に紹介されるだけの古墳時代。
地味な印象を持ちがちですが、実は意外と(?)キラキラした時代だったことは、あまり知られていません。
きらびやかな装飾品の数々や、意匠をこらしたハニワたち。
また、その名のとおり、古墳を忘れてはいけません。

 

古墳といえば前方後円墳を真っ先に思い浮かべる人が多いと思いますが、円いものや四角いもの、なかにはホタテ貝のようなかたちのものもあり、お墓のわりにバラエティ豊かです。
このように創意工夫にとんだお墓とハニワで象徴される古墳時代は、いったいどのような時代だったのでしょうか。
古墳のつくられた意図やつくり方、かたちの変遷にはどのような背景が隠されているのでしょうか。
また、その時代に生きた人たちは、どんな顔立ちで、何を食べ何を着ていたのでしょうか。

 

知っているようで知らなかった古墳時代とその時代人の生活にスポットをあて、豊富なイラストや写真とともに解説。
『知られざる縄文ライフ』『知られざる弥生ライフ』に続く、先史シリーズの最終刊です!

著者紹介

譽田 亜紀子(コンダ アキコ)

文筆家。岐阜県生まれ。京都女子大学卒業。
奈良県橿原市の観音寺本馬遺跡の土偶との出会いをきっかけに、考古学に強く興味を持つ。
各地の博物館、遺跡を訪ね歩いて研究を重ねている。
東京新聞・中日新聞に「譽田亜紀子の古代のぞき見」、雑誌『ひととき』に「こんだあきこのドキドキ遺跡旅」を連載中。
『知られざる縄文ライフ』『知られざる弥生ライフ』(ともに誠文堂新光社)のほか、『はじめての土偶』(世界文化社)、『ときめく縄文図鑑』(山と渓谷社)、『土偶界へようこそ』(山川出版社)、『「縄文」のヒミツ』(小学館)、『かわいい古代』(光村推古書院)など著書多数。

松木 武彦(マツギ タケヒコ)

1961年愛媛県出身。大阪大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。
岡山大学教授などを経て、国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授。
専門は弥生時代~古墳時代。
主な著書に『列島創世記』(小学館)、『人はなぜ戦うのか』(中公文庫)など。

ここだけの話

古墳の名前をもつ著者が書く古墳本

やったー!

やっと上梓に漕ぎ着けました!『知られざる古墳ライフ』。

企画が立ち上がったのはかなり前。その後、資料を読み込んだり、古墳巡りをしたりとあれこれしながら、書き出したわけですが。

 

「はじめに」にも書きましたが、私に古墳の名前がついていることを知ったのは、幼稚園の時。

聞いてもピントこず(古墳知らないからね)、その後、親戚一同で大阪羽曳野にある「誉田八幡宮」に赴いたわけです。

誉田八幡宮に隣接して誉田御廟山古墳があります。その町の名はズバリ、誉田町。ってことは、こんださんがウヨウヨいるのかしらと思ったのですが、誉田さんという方はいらっしゃらないとのこと。八幡宮の宮司さんも違う名前の方で、あれ?もしかしたらこの名前、本当にレアな名前なんじゃないか?と思ったものです。

 

時は流れ、考古学の本を書くようになり、古墳の研究者からは「誉田さん、なんで古墳の本出さないの?せっかく古墳の名前なのに」と言われたりしたものですが、なんか、嫌だったんですよねー。ネタみたいでw。

しかし、「知られざるシリーズ」なら、書いてもいいと思ったし、「知られざるシリーズ」だから書ける古墳時代の話があると思ったのです。

 

正直、今でも、古墳そのものを可愛いと思うことはありません。

私、土偶女子という肩書き?があるので、土偶には並々ならぬ愛を持っておりますが、古墳にはそこまでないw。古墳好きの女性たちは、「古墳のくびれがたまらないー❤️」などと言っているようですが、ちょっとわからんです。すみません。

 

古墳時代に関して言えば、書きながら非常に魅力のある時代だなと思いました。

争いが多かった弥生時代を乗り越えて、落ち着いて自分たちの暮らしに向き合った人たちだったんだなあと。

古墳を築くという今でいう公共工事は、古墳を築く以上に民にとっては意味のある行為、つまり、こんなに立派な古墳に埋葬されるオラが村の首長さんは素晴らしい指導者だったのだ、という誇りになったんだろうなと勝手に想像するわけです。

 

古墳時代と言えば、古墳だけかと思いがちですが、本書を読んでいただけば、彼らのアグレッシブさ新し物好きの精神を見ることができて、今まで知らなかった古墳人に出会えることと思います。

 

是非とも本書を手に取っていただき、知らなかった古墳時代の人々に出会ってもらえればと思います。

 

古墳の名前がついた著者が書く古墳本なんて、後にも先にも、これしかないと思う!

 

(譽田亜紀子)

商品名 知られざる古墳ライフ

商品名(カナ) シラレザルコフンライフ

著者者名 譽田 亜紀子

監修者名 松木 武彦

イラスト スソ アキコ

判型 A5

ページ数 160

はじめに

●彼らに会いに行く前に知っておきたい古墳知識
古墳基本のキ
弥生時代から古墳時代へ
ざっくりとヤマト王権について
前方後円墳ってなに?
古墳人ってどんな人?
古墳人の身体測定
コラム1 2つの名前を持つ古墳

1章 古墳人のすがたと暮らし
こんな集落に住んでいたかも(イラスト編)
こんな集落にすんでいたかも(解説編)
豪族の家
一般の人々の家
コラム2 ある工人集落の話
古墳時代の家族構成
豪族の衣
一般の人々の衣
装身具を付ける意味
古墳人のヘアスタイル
コラム3 古代式水洗トイレの謎
豪族の食卓
農民の食卓
台所に革命が起きた!
今と変わらぬ畑と水田
コラム4 古墳は誰のもの?

2章 東アジアの中の日本
謎に包まれた倭の五王
倭、隣国の戦いに参加する
コラム5 朝鮮半島の古墳事情
ヤマト王権直営牧場
牛は大王のものだった⁉ 家畜の話
渡来人は最先端な人々

3章 古墳あれこれ
移り変わる古墳の形
豪族以外のお墓
コラム6 日本のポンペイ 金井東裏遺跡の悲劇
古墳のつくり方
棺にも身分の違い
古墳をつくる人々
コラム7 古墳を築くにはいくらかかる?
副葬品から社会が見える
キラキラ副葬品
古墳人は銅鏡好き
モダンな装飾古墳
装飾古墳と壁画古墳
コラム8 埴輪の依頼主

4章 古墳の祈り
古墳の上での祭祀とは
さまざまな祀り
コラム9 海の正倉院 沖ノ島
かわいい埴輪
茶色の土器と灰色の土器
コラム10 石でつくられた埴輪もあった?

5章 古墳の終わり
仏教の伝来
前方後円墳の終わり
古墳の最期
飛鳥文化は仏教文化
エピローグ 先史時代から律令国家へ
古墳MAP
見に行ける古墳リスト
全国の博物館
参考文献

お詫びと訂正

『知られざる古墳ライフ』に誤りがありました。

 

●51ページ 左端のツメ
誤)文字が重なっている
正)古墳人のすがたと暮らし

 

●88ページ 竪穴式石室イラストの説明
誤)竪穴式石室をつくって葬儀を済ませてから、その上に墳丘を盛った。
正)墳丘を盛り上げたのち墳頂部に石室をつくり、土を被せて閉じた。

 

正誤表は下記よりダウンロードしていただけます。

『知られざる古墳ライフ』正誤表

 

読者の皆さま、ならびに関係各所の皆さまにご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げるとともに、ここに訂正いたします。

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