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天文・宇宙
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天文ガイド 2023年4月号

編集: 天文ガイド編集部

定価(税込)1,100円

発売日2023年03月03日

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特集は3月24日金星食。ほかポータブル電源試用レポート、新連載ノチウ・アイヌの星をたずねてなどを掲載 天文ガイド編集部 : 佐々木

内容

■【3月24日金星食を見よう!】
早水 勉、中西アキオ
3月24日に金星食が見られます。暗い空で見られる金星食としては、
2012年8月14日以来11年ぶり。今回は九州南部と南西諸島で起こります。
この金星食の詳しい情報を紹介します。
また、金星食とはならない地域では金星と月の大接近が見られます。
フォトジェニックなこの現象を撮影するためのガイドを紹介します。
さらに、天文ガイド企画の3月24日金星食観測ツアーについても紹介します。

 

■【C/2022 E3 ZTF彗星ギャラリーと共同撮影プロジェクト】
津村光則
2022年末から増光したC/2022 E3 ZTF彗星。
読者がとらえた彗星の画像をギャラリーで紹介します。
また、彗星とその尾の構造を詳細に描出することを目指して
複数の撮影者が同時に撮影し、その画像を合成して1つの彗星画像を作る、
「共同撮影プロジェクト」が行われました。その詳細を紹介します。

 

■新連載 「ノチウ」-アイヌの星座をたずねてー
成瀬裕子
在野の天文家・末岡外美夫さんはアイヌ民族の星座を採集・研究し、
『人間達(アイヌタリ)のみた星座と伝承』という本にその成果をまとめました。
末岡さんの残した資料をもとに、アイヌに伝わるノチウ=星の伝承を紹介する新連載です。
アイヌの人々に語り継がれてきた星座や星の眺め方、独自の宇宙観などを
じっくりと紹介していきます。

 

■遠征撮影に使える?ポータブル電源
須永 閑
アウトドアや家庭での災害時対応ニーズから、人気が高まっているポータブル電源。
数年前にくらべて手頃な価格で手に入るようになってきました。
100V AC電源だけでなく、スマホのワイヤレス充電機能を備えるなど、
多機能にもなっています。天体観測・撮影でも有用なのか、
人気の高いモデルを数種類ピックアップし、フィールドで使ってみました。
各モデルの使用感を紹介します。

 

■【星の楽しみを教えてくれた 藤井 旭さん-その活動を振り返る 中編】
大野裕明、中野主一、協力:岡田好之
2022年末に逝去された藤井 旭さんの活動を振り返ります。
1960年代から天体写真家・イラストレーター・文筆家として星の世界で活躍した藤井 旭さん。
その幅広い活動は天文仲間たちで思い付いたアイデアから生まれました。
今回はアマチュア天文家たちで創設した白河観測所、
星まつりの原点ともいえるイベント「星空への招待」について振り返ります。
また、天文ガイドに掲載された藤井さんの記事も紹介していきます。

 

★★★ZOOM用バーチャル背景画像★★★

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ここだけの話

3月24日の金星食に注目

3月24日(金)に金星食が見られます。

暗い空で見られる金星食としては、2012年8月14日以来11年ぶり。今回は九州南部と南西諸島で起こります。

 

 地球の周りを公転している月は、刻々と夜空での位置を変えていきますが、このとき移動する月が、背後にある天体を通過し、隠すことがあります。これを「食」または「掩蔽(えんぺい)」といいます。

 

惑星を隠す「食」を日本から見る機会はあまり多くなく、月が金星を隠す「金星食」は希少な現象です。今回の金星食は暗い空で見られる現象としては11年ぶり。次回、暗い空で見られる金星食は2063年5月31日です。

 

 地球から見られる天体としては全天でもっとも明るい月が、2番目に明るい金星を隠す様子は非常に美しい眺めとなります。今回の現象を国内で観察できるのは九州南部以西で、比較的条件が良いのは沖縄県などの南西諸島です。

 

そこで、天文ガイドでは、この金星食を観察するツアーを企画しました。

観察地は沖縄・宮古島のビーチを予定。本誌筆者である天体写真家・中西アキオさんが観察と撮影をサポートするので、ビギナーの人も、本格的な撮影に挑戦する人にも適した観察ツアーです。

 

詳細・お申込みは下記をご確認ください。

●天文ガイド協賛・西鉄旅行主催 金星食観測ツアー
https://www.nishitetsutravel.jp/tenmon/#tour0330

 

 

 金星食にならない地域でも、金星と月が大接近する様子を見ることができます。東京では20時ごろから見ごろとなります。月も金星も明るい天体なので、東京の空でも見ることができます。

 ただし月が沈む直前の現象で、西の低い空で見られるため、西方向の視界が開けたところで見るようにしましょう(事前にそうした場所を探しておくとベストです)。

 

 眺めるだけでも非常に美しい現象です。この機会に貴重な現象をぜひ見てみてください。

雑誌紹介

1965年創刊。星空と宇宙に関心がある人のための月刊誌。話題の星空イベントの楽しみ方から、注目の宇宙の話題までをわかりやすく紹介します。星空観察の仕方、最新の宇宙探査の解説記事、星空風景写真を初めて撮る人のための撮影方法紹介、天体望遠鏡の使い方、注目の天文グッズ紹介、ディープな天体写真撮影テクニックなど、ビギナーからベテランまで楽しめる幅広い内容です。記事と連動した星空動画は天文ガイドYouTubeチャンネルに毎月アップ。電子版でも購読いただけます。

商品名天文ガイド 2023年4月号

商品名(カナ)テンモンガイド 2023ネン4ガツゴウ

編集者名天文ガイド編集部

判型B5

【特集】
11年ぶりに暗い空で見られる
3月24日の金星食を見よう/早水 勉、中西アキオ

 

読者のとらえたZTF彗星&ZTF彗星の共同撮影/津村光則

 

遠征撮影に使える?ポータブル電源/須永 閑

 

ノチウ -アイヌの星座をたずねて-/成瀬裕子

 

【TOPICS】
星の楽しみを教えてくれた 藤井 旭さん
-その活動を振り返る【中編】
/大野裕明、中野主一、協力:岡田好之
天文ガイドで振り返る 藤井 旭さん②/編集部
3月24日金星食観測ツアー参加者募集
4月20日金環皆既日食情報/編集部
月のある絶景/榎本 司
星空撮影QUICKガイド/成澤広幸
太陽を撮る/山崎明宏
一眼レフ終焉機の明るいレンズ④/西條善弘
プラネタリウム100周年-地上の星を訪ねて/塚田 健
宇宙からの視点 特別編/池内 了

 

【THE SKY】
4月の星空と天体観測/沼澤茂美、脇屋奈々代

 

【NEWS&EVENT】
ASTRO NEWS/石崎昌春、内藤誠一郎、塚田 健
ASTRO SPOTS+全国天文イベント情報

 

【天体写真】
読者の天体写真
入選者の声(最優秀賞受賞者手記)

 

【連載】
星雲・星団案内/津村光則
天文学コンサイス/半田利弘
リーマンサットa go-go!/サホコ
柳家小ゑんのエントロピーガイア!
今日からロケッティア!/足立昌孝
宇宙天気/篠原 学
オーロラ出現予報/篠原 学
星のある場所/森 雅之

 

【観測ガイド】
天文データ/相馬 充 流星ガイド/長田和弘 星食ガイド/広瀬敏夫
変光星ガイド/大島誠人 変光星の近況/広沢憲治 太陽黒点近況/時政典孝
小惑星ガイド/渡辺和郎 人工天体/橋本就安 惑星の近況/堀川邦昭
彗星ガイド/中野主一

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